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2017年5月29日 (月)

第266号 ある旅行者

初老のアメリカ人らしき男性が、町の土産物売りと思しき母子をレストランに呼び入れ、盛んに何か話をしている。母子の足元には、彼女らの売り物である民芸品が風呂敷に包まれた状態で、ドカンと置いてある。彼はビールを飲んでいる。彼女たちにはピザを注文した。コーヒーとオルチャータという飲み物もきた。どうも男性は母子のうちの子供の方から片言のスペイン語を習っているようだ。

そんな様子を見て、3ー4人の売り子たちが寄って来て珍しそうに、また羨ましそうに覗き込んでいる。やがて、その男が新たに来た女の子たちに腹がへっているかどうか聞いた。女の子たちは大きな声でシー(はい!)と答えた。彼は彼女らのためにもピザを注文した。ピザが来ると、皆嬉しそうに、しかし静かに食べていた。

そんな彼らの様子を見ながら、僕は、自分のところに来る売り手たちには、「いらないよ」を繰り返し、一人で食事をほおばった。
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写真と文は関係ありません


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