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2016年1月26日 (火)

第57号 トウモロコシと石灰とナイアシン欠乏症

グアテマラでは主食であるトルティージャを作る過程で、水酸化カルシウムを多用する。そのもととなる石灰の塊は市場でもよく売られている。何故石灰を入れるのか疑問だった。そのことについては以前のブログでも紹介した。

「石灰を加えることにより、トウモロコシの粒の薄皮が取れやすくなり、特有の香りを強め、カルシウムの補いにもなります。さらに酸性食品であるトウモロコシに、アルカリ性のカルシウムが中和剤として働き、消化をよくする効果もあります」ということだった。

今回、イシル地方でよく見かけたトルティージャの制作過程を思い出していると、いくらか不明な点があり、ネットで調べていると、調べていたこととは別に、トウモロコシと石灰処理について重要な事実を知った。僕が知らなかっただけで常識なのかもしれないが。

曰く、「アルカリ処理は、トウモロコシに含まれている必須アミノ酸ナイアシンの吸収を容易にするための伝統的な措置で、7000年の歴史を持つこの摂取方法を知らずに母国に持ち帰ったスペイン人等は、ペラグラに罹患した。これは、トウモロコシのみを食事とした場合に発生する現象であって、副食経由で、ナイアシンを補う場合には起こり得なかった。タンパク質の利用度の向上は必須アミノ酸リシントリプトファンナイアシンの吸収性が上がることにより、トウモロコシを主食とする先住民族はペラグラの予防につながっていた。」

 トウモロコシの石灰処理は、トウモロコシを多食し、その他の副食をあまり食べない人たちが彼らの健康を維持していく上で必要不可欠の過程だったのだ。

 先人の知恵とは偉大なものである。

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