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2015年4月12日 (日)

第243号 ガードマン

 サン・ファン・ラ・ラグーナへ行こうとパナハッチェルの船着場で船の出発を待っていたら、一人の男がアタッシュケースを抱えて乗り込んできて船尾に座った。男の後ろには小銃を手にした男が従っている。15人も乗ればいっぱいになるほどの小さな船の中で小銃を持った人の前に座るのはあまり心地の良いものではない。しかし、周りの人は何の関心もなさそうに携帯電話をつついたり、音楽を聴いたり、隣の人とおしゃべりしたりだ。 アタッシュケースを持った男は携帯電話会社の名前の入った上着をきていた。想像するに、アタッシュケースの中には携帯電話が詰め込まれている。彼はこれからサン・ファンかサン・ペドロの店に携帯を運んでいるに違いない。そして、そこの店での売上金をアタッシュケースに詰め替えてまた戻ってくるのだろう。携帯電話にしろ持ち帰りの現金にしろ、相当な額に違いない。それを一人で運ぶのは危険である。だから銃を持ったガードマンが後に従っている。そして、小銃を持ったガードマンという存在は、ごく日常のこととして皆に受け入れられている。

 アンティグア・グアテマラに始めて行った時、銀行や宝石店はもちろん、ちょっとした店や、物品の運搬車にまで銃を持った護衛が物々しく警備しているのには驚いた。そして、それだけ治安が不安定なのだなと気を引き締めた。田舎に行くほどガードマンの数は減るのだが、それでも、主だった店や運搬車には小銃を抱えたガードマンは当たり前だった。

 アンティグアでもここ十数年でガードマンの数は激減している。最近では銀行と宝石店以外ではほとんど見られなくなっている。写真屋でガードマンをしていた僕の友人の一人も、もう警備員は必要ないと解雇されてしまった。以後、無職が続いている。

 ガードマンが減ったのはおそらく間違いないのだが、それだけ町が平和になったという実感は残念ながら正比例していない。

242
サン・ペドロのパナハッチェル方面行の船着き場付近


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