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2015年3月22日 (日)

第241号 釣銭

 釣銭については前にも書いたことがあるような気はするが、ま、いいか。 

もう2年ほども前の話だが、セマナサンタが終わった頃を見計らってイシルへ行った。キチェからはミニバスを利用した。グアテマラ方面に向かうバスは超満員で長蛇の列ができていたが、イシルに行くミニバスは僕を入れて3人の客しかいない。こんな空いたバスに乗るのは初めてだ。

 出発して20分も走った頃だろうか、車掌がバス代を集めに来た。小銭がなかったため、100Q札をだす。料金は25Qのはずだ。今までの例からするとまずお釣りは持っていない。100Qを受け取った車掌は、黙って何も言わず、もちろん釣り銭も渡さず、元の位置に戻ってしまった。日本人の感覚だと、「すみません、いま釣り銭がないのであとでおかえしします」くらいのことは言わねばならない。しかし、ここでは知らんふりして一言も発しない。

グアテマラが始めての人なら、このまま釣りは戻ってこないのではないだろうかと心配になるに違いない。僕も最初の頃は忘れてしまっているのではないかとか、誤魔化されるのではないかと思ってやきもきしたものだ。

 バスが終点に着くと車掌はすぐバスから降りてあちこちをウロウロしている。やがて帰って来た。手に小銭をつかんでいる。両替に行っていたのだ。何も言わないまま75Qを投げるように僕に手渡した。

 こんなもんだと知らないと、諍いの元となる出来事の一つではある。あらかじめ釣り銭を用意するという習慣は、ほとんど無いようだし、釣り銭がないことを問題にする気配すらない。

 釣り銭のないのはバスだけでなく、いろんな場面で見られる。レストランでも、土産物店でも、屋台でも。釣り銭のための両替に行くのに、客だけを残して店が空になることもしょっちゅうある。その気になればいくらでも泥棒できるのだが、そのことを心配するような様子もない。

 そんなに人を信用していい社会には見えないのだが、その点は少し不思議だ。

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