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2013年1月

2013年1月27日 (日)

第133号 イシル地方の衣装

イシルにはネバフ・チャフル・コツァルの3地方があり、その地域を線で結べばきれいな3角形になることから別名イシル・トリアングロ(三角地帯)と呼ばれている。今回は、その3地方の服装を紹介する。地方によって色やデザインなど少しずつ変わるが、どこも、ウイピルという上着には鳥の模様が織りこまれている。ウイピルは、織物で女性によって作られる。コルテと呼ばれるスカートは足織り機で作られ、こちらは男性の仕事だということだ。
男性の伝統的な衣装ももちろんある。ネバフではこれを着た人をちらほらと見かけるが、こちらは、年々少なくなってきている。

 男性
これはネバフの男性衣装。下には白のズボンをはく。腰帯もなかなか素敵だ。赤と白の目立つ服装のため、内戦中は狙撃の的になりやすかったとか。

 
ネバフ
シンタと呼ばれる頭帯は普段は若い人はあまりしない。右の女性は赤ん坊をおぶっている。おぶっているのはスーテと呼ばれる万能布だ。左の女性が肩にかけているのもスーテ。
コルテと呼ばれるスカート。赤・エンジがほとんど。

 チャフル
ウイピルの鳥の模様が大きい。頭にはこのような毛糸で作られた球状の飾りがある。 コルテ(スカート)は色模様がネバフとよく似ている。チャフルのピアスは特徴があり、耳の穴に通す部分は糸だ。

コツァル


コツァルではシンタ(頭帯)はあまり見かけない スカート(コルテ)は日本の絣みたいな感じだ。

2013年1月20日 (日)

第132号 アルコール依存症対策

泥酔して道端で寝転がる人たちの様子について以前書いたことがある。特に地方に行くと激しい。知り合いにもそういう人たちがいるだけに身につまされる。

 それはさておき、アルコール依存症へのかかわりについて、今回はアンティグアで聞いた話だ。何年か前のことになる。

ステイ先にトムという名のアメリカ人の青年が来た。サーフィンが大好きだという陽気な青年だ。年のころは35歳前後だろうか。コーヒーも紅茶も飲まない極めてストイックな青年だ。「酒も飲まないの?」と聞いてみた。軽く聞いただけなのだが、アルコール依存だった過去のことを語り始めた。酒におぼれ、人間関係は崩壊し、借金はかさみどん底生活を味わったという。何かの縁で、禁酒会に入り、以後酒はやめた。禁酒会に入ってからは友達もたくさんでき人生がとても楽しくなったと嬉しそうに語ってくれた。旅先の、アンティグアでも禁酒会に通っている。ドーニャ・ルイサという有名な軽食喫茶店があるのだが、そこで禁酒会例会があるらしい。トムは、グアテマラに来る前にインターネットで調べ、その会のことを知っていたらしいし、グアテマラを訪れる外国人のために出されている英語の旅の案内誌レビューにもその禁酒会の案内が載っている。これは2重の驚きだった。

一つは、イシルなどの田舎では何の対策も施されていないと思われるアルコール依存症についての対策がアンティグアにはあったということ。もう一つは、外国人のための旅行案内書にその案内が載っているということ。

日本の旅の案内書に、禁酒会への誘いが載っていたりするだろうか?

 

 恐らくこれはグアテマラ内部で作られた組織ではなく、外国人対象としてグアテマラ在住の外国人が立ち上げた組織だと思うのだが、いずれにせよ、そのような組織が広がることはいいことだ。グアテマラ中にこの動きが影響を及ぼしてくれるよう希う。

2013年1月13日 (日)

第131号 草木染の村

サン・ファン・ラ・ラグーナ遠景 村はとても静かで落ち着いている。ところどころに休憩所があり、ゴミ箱も設置されている。


 ソロラのアティトゥラン湖のほとりにサン・ファン・ラ・ラグーナという村がある。草木を利用した自然染色の織物で有名な村で、パナハチェルから船で
40分くらいのところにある。船着き場を降り、中心街に向かう坂道にも、自然染色の織りもの製品の店が何軒かある。

 聞くと、この小さな村に約20のグループが自然染色をしており、10以上の販売団体があるとのことだ。染める動植物についても実物を見せながら詳しく教えてくれた。動物は、コチニージャとよばれるカイガラムシの一種だけで、あとは全部植物だ。確か15以上の名を聞いたような気がするが、あまりなじみのない名前が多く殆ど忘れてしまった。

 近年とみに自然染色の村として有名になってきて、観光客も増えてきたとはいうが、いつ行っても観光客の数はちらほらだ。20以上の製作グループのふところを潤すのは難しいだろう。狭い村で、他グループに属していても知り合いも多いと思うのだが、グループ間の協力はあまり舞いようだ。協力よりも反発やいさかいの方が多いと見受けられた。

 自然染色の製品は、色合いがとても優しく落ち着きがある。僕は、その色合いと感触が大好きでマフラーやストールなどを買いにグアテマラ滞在中は何回か行く。こんなやさしい製品を作る人々の生活が向上するように、皆で協力して制作に励み販路も広げて行ったらいいのにと思うが、いろいろほどけぬ糸の絡みがあるのかもしれない。

 尚、ここへ行く船はサン・ペドロという村を経由するのだが、その船は、乗客が12人を超すまでは出発しない。朝行くときはまだいいが、帰りはしばしば長い時間待たされる。いつ出るのか見当がつかないのには参る。遅くなるとその日はもう帰れないのではないかと心配になる。アティトゥラン湖は何故か、毎日午後になると波が出て来て下手をすれば水しぶきで全身がビシャビシャになる。そちらも気になる。観光客が増えない一つの要因かもしれない。

染色用の草木や野菜などの一部。人参や玉ねぎも見える。 染めあがった糸。色合いがとても優しい。

2013年1月 6日 (日)

第130号 テレビとマヤの人たち

コツァルに行けばいつも泊めてもらうペドロの家にはまだテレビが無い。僕が時々お邪魔をさせてもらうコデアルテコの織り手たちにはテレビが無い家が結構多いのだが、コツァル全体でテレビを持つ家庭の割合は今どれくらいなのかはわからない。

 テレビが無い理由は簡単だ。テレビを買う金が無い。それにもう一つ、スペイン語が分らない。この地方の言語はイシルと呼ばれ、その話し手は恐らく10万人程度だろう。10万人の住民のためにイシル語のテレビ放送はしない。いや、イシルだけでなく、約200万人の人口がいるといわれるマヤ最大のキチェ語にしてもその話し手たちのためのテレビ放送はない。だから、スペイン語が分らない人たちにとっては、テレビは、絵を見るためのおもちゃにすぎない。そのために大金を投ずることはできないにちがいない。

 コデアルテコ関係の知り合いしかいないコツァルでは、だから僕はまだテレビを観賞したことはない。しかし、隣のネバフではよく見る。結構裕福であり、かつスペイン語を母語とするか、あるいは流ちょうに操ることのできる知り合いが何人かいるからだ。それにネバフではホテルにも泊る。ホテルに泊まっているときなど、暇にまかせてチャンネルをよくいじる。放送数は相当ある。きちんと数えたことはないが、そのうちの3分の1以上は米語放送だ。恐らくアメリカの放送をそのままケーブルで流しているのだろう。

 米語に対するあこがれはかなりあるようだが、米語を話せる人はほんの一握りしかいない。その一握りしか理解できない米語の放送はたくさんあるのに、大部分を占める現地語での放送はない。

 たんに言葉の問題だけではない。グアテマラのテレビ放送を見ていて、ほとんどマヤ人たちの影を感じない。もちろんこちらの理解力の問題もあるので断定はできないが、おそらく間違いないだろう。人口の半分以上を占めるといわれているマヤの人々。その国で放送されるテレビに現地語の放送はなく、内容にもマヤの文化や生活の様子は出てこない。

 古代マヤの遺跡やその驚異的な天文学の知識とか、あるいは現代マヤの人々が織りだす色鮮やかな織物とかは、観光客招致のために盛んに宣伝される。しかし、現代を生きるマヤの人たちの生活・文化の影はあまりにも薄い。無視に見える。

庭掃除遊び?に興ずる姉妹 二人とも今小学校でスペイン語の特訓中

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